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お知らせ

コバンザメを描き直しました — 吸盤は見せるべきか、隠すべきか

魚図鑑のコバンザメ(Echeneis naucratesのイラストを、白背景版・「生息イメージ」版の2枚とも描き直して差し替えました。きっかけは、生息イメージ版の旧イラストがきれいな絵なのに、生き物としては成立していない姿だったことです。

コバンザメの生息イメージ版イラストの比較。左(BEFORE)は頭の上の吸盤を外へ向けたままウミガメの甲羅に載っている旧イラスト。右(AFTER)は頭頂の吸盤をサメの腹に押し当てて吸着している新イラスト
生息イメージ版の Before(左)と After(右)

旧イラストの何がおかしかったのか

コバンザメの吸盤は、口でもお腹でもなく頭の「上」にあります。背びれが変化してできた小判形の器官で、板状のひだを立てて相手に吸い付きます。

ところが旧イラストのコバンザメは、その吸盤を海のほうへ向けたまま、お腹でウミガメの甲羅に「載って」いました。吸盤はどこにも触れていません。これでは吸い付けないので、カメがひと掻きすれば置いていかれてしまいます。本当に甲羅の上に付くなら、コバンザメのほうがひっくり返って背中側を甲羅に向けているはずです。

1枚の絵として見ると違和感がないだけに、気づくのが遅れました。名前の由来でもある吸盤をしっかり見せようとした結果、「付いている」という一番大事な事実のほうが嘘になっていたわけです。

描き直しで苦心したところ

難しさの正体は、「コバンザメらしさ」と「自然な姿」が1枚の中で両立しないことでした。

吸盤を見せれば吸着の向きが嘘になり、吸着を正しく描けば吸盤が隠れる。どちらも1枚に入れようとすると、旧イラストと同じ場所に戻ってきてしまいます。

そこで今回は、2枚のイラストで役割を分けることにしました。

描き直したコバンザメの白背景版イラスト。頭の上面にある小判形の吸盤と板状のひだ、体側の暗色の縦帯が見える細長い魚体
白背景版(新)。吸盤の構造はこちらで見せています

アプリでは図鑑のイラストを左右にスワイプ、この Web の魚図鑑では左右のボタンで、2枚を切り替えて見られます。白背景版で「形」を、生息イメージ版で「暮らし方」を見る、という分担です。

もうひとつの難所 — 細長い魚を正方形に収める

生息イメージ版は、図鑑の一覧でもきれいに並ぶよう全点を正方形にそろえています。ところがコバンザメはとにかく細長い魚で(白背景版は横3:縦1)、描き上がった横長の絵を従来どおり中央で正方形に切り出すと、尾びれが丸ごと画面の外に落ちてしまいました。

かといって魚を縮めたり曲げたりはしたくありません。最終的に、魚体には1画素も手を触れず、足元のサンゴ礁の背景だけを下へ延ばして正方形に収めています。延ばした部分は、手前ほどピントが外れていく水中写真の見え方に合わせてあります。

おかしな絵を見つけたら、教えてください

世界釣りマップの魚図鑑は現在約2,939種、生息イメージ版は1,895種を収録しています。1種ずつ確認してはいますが、今回のように「絵としては自然なのに、生き物としてはおかしい」ものは、どうしても目をすり抜けます。見つけたら、アプリのメニューの「報告・お問い合わせ」からぜひ教えてください(魚種名を書き添えていただけると助かります)。直したものは、このお知らせでご報告していきます。

図鑑でコバンザメを見る

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