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お知らせ

「左ヒラメに右カレイ」— カレイ目53種のイラストの向きを点検しました

魚図鑑に収録しているカレイ目53種のイラストを1種ずつ見直し、20種の向きを左右反転して直しました。見た目はちょっとした違いですが、カレイ目にとって「どちらを向いているか」は、実はその魚の体そのものを表す情報です。

図鑑のイラストは、必ず「目のある側」を描いています

カレイ目の魚は、体の片側に両目が寄っていて、目のある側を上にして海底に横たわります。目のある側だけに色や模様があり、下になる側は白っぽい。だから図鑑のイラストは、どの種も目のある側から見た姿で描いています。

すると、絵の向きがそのまま「この魚の目は右と左のどちらに寄っているか」という情報になります。目が左に寄る種は左向き、右に寄る種は右向き。これを図鑑全体のルールに決めて、カレイ目の53種を全部点検しました。

ヒラメ(目が左に寄り左を向く)とマコガレイ(目が右に寄り右を向く)の図鑑イラストを並べた比較図
左=ヒラメ(目が左)/右=マコガレイ(目が右)。どちらも今回は変更していません

昔から言う「左ヒラメに右カレイ」。目安としてよくできた覚え方です。

直したのは20種

点検の結果、カレイ科17種(サメガレイ、ヒレグロ、コガネガレイ、カラスガレイ、クロガシラガレイ、ナガレメイタガレイなど)と、ササウシノシタ科3種(ミナミウシノシタ、オビウシノシタ、ヨーロッパの Solea solea)が左向きのままになっていました。この20種を左右反転しています。

反転はイラストを描き直すのではなく、そのまま鏡に映す処理です。絵柄も体の模様も色も、まったく変わっていません。

ナガレメイタガレイ・カラスガレイ・オビウシノシタの3種について、修正前(左向き)と修正後(右向き)のイラストを並べた比較図
修正前(左)と修正後(右)。絵はそのまま、向きだけが変わっています

生まれたときは、目が両側にあります

ここからが、この魚たちのいちばん面白いところです。

カレイ目の稚魚は、生まれたばかりのころはほかの魚と同じように左右対称で、背中を上にして普通に泳いでいます。それが成長の途中で、片方の目が頭を越えて反対側へ移動していく。目の引っ越しが終わると体を横に倒し、そのまま海底での暮らしに移っていきます。体をひねって横向きに寝ているのではなく、横になった姿勢に合わせて顔の造りのほうが作り変えられているわけです。何度聞いても、よくそんなことを思いついたものだと感心します。

そして、どちらの目が動くかは、種ごとにだいたい決まっています。ヒラメの仲間は左に、カレイの仲間は右に。「左ヒラメに右カレイ」は、この性質を言い当てた言葉です。

ただし、例外もいます

図鑑は、細部から育てていきます

向きが逆でも魚は見分けられますし、実用上はどちらでも困りません。それでも図鑑と名乗る以上、絵が語ってしまう情報にも嘘がないようにしたいと思っています。53種を並べて1種ずつ見比べる作業は、正直かなり地味でしたが、おかげでカレイ目のことをずいぶん好きになりました。

おかしなイラストや解説を見つけたら、ぜひ教えてください。アプリのメニューの「報告・お問い合わせ」から送っていただけます(魚種名を書き添えていただけると助かります)。いただいた指摘はひとつずつ確認して、直したものはこのお知らせでご報告していきます。

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